弱小個人事業主に税務調査が入り、還付金が返ってきた話

フォトグラファーのお話

久しぶりのブログ更新。
今回は「弱小個人事業主に税務調査が入った話」を綴りたい。

結果から言うと、税務調査が入り還付金として25万円が返ってきたという話


そう、今回税務調査の対象となった。
約2か月前に見知らぬ番号から着信があり、ここから調査が端を発する。
その電話に出てみると「●●税務署の税務調査官の●●です」
ついにこの時が来たか、、とこの時は変に冷静で対応。
開業して4年ほどしたら入られてもおかしくない、という話を聞いていたので、尚更。

そして電話の向こうの税務調査官はマニュアルを完全読んでるやろ、と思うくらい棒読みで「今回、税務調査に入るから過去3年間分の確定申告に付随する資料を提示して下さい」的な事を難しい言葉を使って一方的に話してくる。

こちらも仕事前の電話だったので「また改めて電話する旨」を伝えても全然聞いてくれない。
何やったら税務調査に来る日までこの電話で追及してくる。

私もこれ以上対応できないとなり、一旦電話を切ったが、約2ヶ月にわたる税務署との対峙がここに始まる。

その日の仕事を終えると、同じ個人事業主の妻に報告と共に「税務調査」について、ネットで調べてみる。
様々なページを見ても税務調査に入られて良い事は1行も書かれていない。

結果、ネット記事を見て精神的にやられ、その夜は全然眠れず、、
確定申告に関しては、自分なりに簿記を勉強し、商工会の方にも手伝ってもらい、個人事業主になってからの4年間分はやってきた。

売上のごまかしや脱税など自信をもってしていないと言える。
弥生会計のソフトを使い、複式簿記で青色申告で申告を行っている。

ただ、ネット記事を見ると色んな怖いことが書かれていて、、
ここで一気に精神的にやられていっていた自分がいたな。

そして、私には顧問税理士もいない。
まずここの支えが必要となり、加入している商工会に「税務調査に強い税理士さんを紹介して欲しい」と相談。

スムーズに過去、税務調査の場にも立ち会ったことがあり、税理士の前は税務調査官をやられていた税理士さんをご紹介いただく。

数日後、税理士さんと初対面し、過去3年間分の申告書等の書類を全て見てもらい、「これなら大丈夫」というプラスの言葉をもらい、ここで少し安堵。

その後も税理士さんと数回、税務調査日に向けての打ち合わせを行い、税務署との連絡も以後、税理士さんが取って下さり、いざ当日。

朝、9時前に自宅に税理士さんが到着。
そして、9時ちょうどに税務調査官が到着。
26歳の若めの調査官。

最初は他愛もない会話から始まり、少しずつ事業に対しての内容を聞かれていく。
前もって税務調査官も人間なので、邪険な対応をするとプラスには働かないということを学んでいたので、そこは愛想よく対応する。
ただ、言葉の端々に揚げ足を取ってくる感じで私は気持ちよく答えられない質問もしばしば。

行き過ぎる質問は税理士さんが「そこは個人情報なので」と止めてくれる。そんなこんなで事業の聞き取りから帳簿と見積書や請求書、領収書や支払調書とを照らし合わせる時間となっていく。

事細かく、その辺りを追求され、気が付けば正午となる。
一旦1時間は昼食タイム。

1時間後、午後の部のスタート。
本業だけではなく、副業の部分も詳しく聞かれる。
寧ろ、副業の部分を詳しく追及される。

副業はチームで行っているが、毎月外注工賃という形でギャラを支払っている。
それらを証明する通帳も何もかも当たり前に見られる。

それだけではなく、プライベート用の通帳も子ども名義の通帳も見られ、写真を撮られる。
(どこまでやるん、、)

そんなこんなで時刻は15時頃になる。
ここで小学校から子ども達が帰ってきた。
日頃は、学童に行き17時頃の帰宅だが、この日は学童も行かず、帰宅。

これが功を奏し、税理士さんが「お子様も帰ってこられたので、そろそろ、、」と終わりに向けてのサインを出してくれる。

ありがたい。

そして、「後、この資料とこの資料を頂きたい」とパソコンに入っている資料の提示を税務調査官から求められる。
別に怪しい事は全くないので、それも全て持って帰ってもらう。

15時30分頃。
長い、税務調査日が終了。
3年間分の経費の対象として置いていたレシートも全部持ち帰られました。

この日の最後に、私から税務調査官に質問をしてみた。

「なんで、税務調査官になられたのですか?」

この日の言動を見ていて、仕事だから仕方ないと思うが、
「調査するとなれば、目の前の人を性悪説でしか見れなくなるんだろうな、、」と強く感じていたから。
私に対して色んな疑いを持って、様々な方向から追及しなくてはならない。

「ふと、この仕事のやりがいってなんだろう」と、、
調査された側からすれば、幸せの方向には少なからず進まない。。

税務調査官になった理由は警察官を落ちて税務職員の試験を受けたら受かったから。
が返答だった。
税務調査官は過去3年間分のレシートも1枚ずつ見ていくらしい。
本当に恐れ多い。

そして、税務調査日が終わってからも数回、追加資料で新たな資料を求められる。
日々、個人事業でバタバタしている中で、この対応が時間的にも精神的にも本当に辛い。
とは言え、提示しないと自分がマイナスになる。

そんな日が続いていき、、

調査日から1ヶ月半が経とうとしたある日。
税理士さんから調査結果が税務署から提示されましたとTEL有。
少なからず追徴課税はやむを得ないだろうと決心していた。

私の過去3年間分の確定申告に付随する資料やレシートを全て確認され、出された結果は
「還付金3万円」
となります。

んぅ?
追徴課税ではなく、還付金??
どういうこと、、
でも、安堵。
この日は安堵感に浸りすぎた。

その翌日に顧問税理士さんの事務所に伺い、詳しく調査内容を聞く。
確定申告の際の源泉徴収の部分でミスしていた部分があり、還付金という形で3万円が返ってくるという事だった。

ただ、調査内容を色々と見ていると、

・副業で見積書は提示したけど契約に至らなかった案件を「売上をごまかしている」という調査結果にされていたり
・打ち合わせで使用している接待交際費を「経費と認められない」という調査結果にされていたり

還付金として返ってくるという調査結果となったが、これでは全然納得できない。

契約に至らなかった案件を「売上をごまかしている」という調査結果には愕然としたし、本当にあり得ない。
見積書はあるけど、請求書や領収書は存在しないだけで「売上をごまかしている」という判断には腹が立った。

そこで、過去のお客様とのメールのやり取りで見積書を提示した後に「その後の契約の可否はどうでしょうか?」といった様なメールが残っており、それをこちらからの追加資料として税務調査官に提示し、、

結果、それが功を奏し、還付金3万円から25万円程に増える流れとなった。

接待交際費を「経費と認められない」というレシートもたくさんあったが、そこにもう時間を割くべきではないという税理士さんとの判断のもと、ここは目を瞑ることに。

そんなこんなで、今回の税務署、税務調査官との対峙は無事終了した。

結果、追徴課税を支払うのではなく、還付金という形で終わったことは本当に有難いし、税理士さんに感謝するばかり。
そして、源泉徴収の部分でミスしていた事はあったが、これまで自分でやっていた確定申告の手続きをそこまで大きな間違いが無くて良かった。

ただ、税務調査官から電話があったあの日から可処分時間を大きく奪われ、精神的にも大きなダメージを受けた。

「開業して4年ほど経つと入られてもおかしくない」と聞いていたが、まさか自分がという感じの今回。

良く言えば、お金では買えない、経験をさせてもらったけど、もうこんな経験はしたくない。笑

一つ強く思うのが、個人事業として開業したその瞬間から「お金や税に対して知っていて当たり前。知らないとペナルティ」という感じで見られる事に対して、大きな疑問を抱く。

義務教育で学んだっけ?教えてもらえたっけ?

自分なりに勉強をして、今日も売上や税金に対して臨んでいるけど、これが学生時代に義務教育で学べていたらとつくづく思う。

社会に出て使わない事も義務教育で学ばせてくれるけど、これからはこの「お金の教育」は本当に大切だと実体験で感じた。

自分の子ども達にはしっかり家庭学習で学ばせたい。

「弱小個人事業主に税務調査が入り、還付金が返ってきた話」
私自身の備忘録として留めておこう。

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